日本図書館協会選定図書

「海外で教えるための

    実践ガイドブック」

 海外で教える教師のための「実践ガイドブック」は、これから海外の日本人学校や補習授業校に行こうとしている先生、あるいはすでに派遣されている先生を支援するために作られました。

 

 指導上の困難を乗り越える在外教育施設には

 

@日本国民にふさわしい教育をおこなうとともに

 

A国際性を培うというふたつの目的があります

 

 これらを達成するための具体的な手立てや対応がまとめられています。その内容は、全海研が平成9、10年に実施した在外教育施設への実態調査で明らかにされた海外での教育の現状と課題をもとに、在外教育施設からの報告や研究紀要などから作成されています。

「実践ガイドブック」とは

 

ふたつの目的にそって内容を説明してみましょう。

@ 日本国民にふさわしい教育をおこなう⇒学力の保障のために

海外において国内の小中学校と同等の教育を行うには、いくつかの困難が伴います。ここでは教科指導上の困難に焦点をあてて、各教科・道徳、生活科、総合的な学習について海外でよく起こる問題やトラブルについてのアドバイスや役に立つ情報を集めています。

 

国際性の涵養

A 国際性を培う⇒国際性の涵養のために

海外で学ぶ子供たちは国際化の最先端にいます。かれらの国際性を育てるために、在外教育施設においてさまざまな取り組みがなされてきました。そして、それぞれの教科での現地素材の活用こそが日常の教育活動における国際理解教育の原点であると考えています。同時に現地素材の活用こそが指導上の困難を切り開いていく最も有効な方法であったのです。ここでは、各教科で行われてきた実践をダイジェスト版で掲載しました。今後の海外での国際性の涵養のためのヒントになればと考えています。

実践情報の蓄積

さて、このガイドブックはまだ作成途上です。ガイドブック作成を通じてさらに多くの海外での教育実践者の経験が蓄積されればと考えているからです。今後も全海研会員のガイドブック作成プロジェクトへの参加を待っています。海外での経験を、これから行く教師のためにこのガイドブックに集約させたいのです。このガイドブックを読んで「こんなこともある」「こうすればもっとうまくいく」「これだけは知っていたほうがいい」があれば、ぜひご連絡ください。

なお、現在5教科が冊子になっていますが、今後は9教科まで膨らませていく予定です。音楽、美術、保健体育、技術・家庭科の先生方の実践報告をお待ちしています。さらに総合的な学習や生活科、道徳へと発展させることも考えています。派遣の先生方の海外からのホットなニュースが楽しみです。

 

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「海外で教えるための実践ガイドブック」目次

           はじめに

           目次

 パート1 在外教育施設での教育 一般編

  第1章 海外で教えるということ

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  海外子女教育への道とメディアネットワーク(自己診断)

1 在外教育施設における教育の現状と課題

2 教材教具の不足の対処法

4 少人数学級、複式学級の指導

 パート2各教科編

  第2章 国語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1 海外での授業、ここが楽しい

2 国語での授業、ここが難しい

3 海外での授業、ここがポイント

   図書や教材不足への対応

   教材・道具の入手

   日本文化の理解

   日本語の能力不足

   保護者が外国人の場合

   海外での作文指導

  第3章 社会

 

1 海外での授業、ここが楽しい

2 海外での授業、ここが難しい

3 海外での授業、ここがポイント

   教材・教具の入手

   日本に関する情報不足

   現地情報の収集

   副読本をどう作成するか

   社会システム・生活状況が異なる

   社会科見学・校外学習が難しい

  第4章 数学

 

 

 

 

 

 

 

1 海外での授業、ここが楽しい

2 海外での授業、ここが難しい

3 海外での授業、ここがポイント

   教材・教具について

   算数・数学における国際理解教育

   基礎基本の定着・学力差の克服

   教師間の交流

  第5章 理科

 

 

 

 

 

1 海外での授業、ここが楽しい

2 海外での授業、ここが難しい

3 海外での授業、ここがポイント

   実験器具・機材が手に入らない

   薬品のトラブルも多い

   生物教材をどのようにするか

   季節の学習が難しい

   星が見えない、わからない

   地層や川、肥沃な土がない

   理科室の管理

   現地教材研究を活かして

   年間指導計画の作成

  第6章 英語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1 海外での授業、ここが楽しい

2 海外での授業、ここが難しい

3 海外での授業、ここがポイント

   英語の能力差にどう対処するか

   教材・教具をどうするか

   カリキュラムをどう編成するか

   全校での取り組み

   交流活動をどのように行うか

   イマージョン教育について

   評価評定について

   派遣教員として求められる資質

パート3 国際交流・国際理解編

1 国際交流、ここが楽しい

2 国際交流、ここが難しい

3 国際交流、ここがポイント

   企画・準備をどう進めるか

    現地校との交流準備

    国際交流ディレクター・現地スタッフの協力

    子どもたちによる計画・運営

    現地校以外との交流

   どんな交流ができるだろうか

    文化交流

    スポーツやゲーム

    授業交流

    地域での交流

    旅行的行事

    学年差を意識して

   国際交流を充実させるために

    交流を始めるにあたって

    交流を豊かにするための工夫

    交流にかかわる教師の意識

    転入生を観察しよう

   「国際理解」の授業

    学習テーマを考えよう

    指導計画の作成

あとがき

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執筆担当者引用参考資料  
連絡方法内容等

               全海研事務局 まで連絡ください。

                  e-mail  @

                  Fax          03-3804-7432

            

     ◇資料等もあればお送りください。なお、原稿や資料はお返しできません。

             また、紙面の都合でこちらのほうで編集させていただきます。

           ◇このガイドブックは、研究紀要や論文集ではなく、実践的ですぐに役立つ見

            やすいガイドブックを目ざしています。読む人のやる気や感性をくすぐる記述

            でお願いします。